ジュニア指導者向けスキルアップセミナー(1)
ジュニア選手を担当するあらゆる競技種目の指導者を対象に、10月31日から1泊2日の指導者向けセミナーを実施した。このセミナーは、ジュニア選手を指導するうえで指導者に必要となるコミュニケーション・目標設定などのスキルを、実践につながり易い実習形式で学ぶことを目的としている。
公開講座として実施した本セミナーには、陸上、スキーなど5競技団体から10名のコーチが参加した。今回はそのカリキュラムの中から、「コミュニケーションスキル実習」の実施内容を報告する。
なお、このセミナーは文部科学省から委託された、セカンドキャリア支援促進事業(平成21年度)として実施されたもの。
【セミナー概要】

1.開催名称:ジュニア選手の指導者向け「コミュニケーションスキル実習」
2.開催日時:2009年10月31日(土)16時10分-18時00分
3.開催場所:味の素ナショナルトレーニングセンター内 研修室1
4.講師:小野田孝(小野田コミュニケーションデザイン事務所)
5.実施内容:

この実習では、ジュニア選手に対するコミュニケーションの取り方をティーチングとコーチングに分類した場合の、それぞれの使い方や目的の違いを理解することを目的としている。
これらの理解により、選手育成場面でのコーチング型とティーチング型のコミュニケーションを臨機応変に使い分けることができ、選手のトレーニングに対する恒常的・内発的な動機を形成できるようになることを目指す。
講義では、大人と子どものコミュニケーションスキルに違いがあること、ティーチングとコーチングの違い、状況に応じたティーチングとコーングの違いについて説明。実習では、コーチング型コミュニケーションで必要なスキルである「傾聴」「質問」「承認」をそれぞれ体験。最後に、体験したスキルが求められる、選手との面談を想定した演習をおこなった。
6.受講者の声
*実習があったので、よく理解できた。今までティーチング型コミュニケーションが多かったので、学んだことを今後の指導に取り入れたいと思う。
*選手との接し方に悩んでいたこともあり、とてもためになった。去年は選手とぶつかったこともあったが、自分に足りなかった部分も分かり、今後進むべき方向性が見えた。
*コーチングとティーチングの違いについて明確になった。コーチングは自分なりに理解していたつもりだったが、もっと奥深いものであることがわかり勉強になった。子どもたちと接する時に、コーチングとティーチングの使い分けを意識してみたい。
*講師の熱意が感じられて、自分もコーチとして頑張ろうという気持ちを強く持てた。コーチとして選手を大切に育てるためにも、選手とのコミュニケーションに傾聴を取り入れたい。
*もともとコミュニケーションスキルに興味を持っていたが、選手の内面を引き出していく手法がよく理解でき、楽しく受講できた。選手指導に役立つと思ったし、自分自身の人間性向上にも役立つと思う。
7.スタッフの振り返り
指導現場での課題についてコーチにお聞きすると、ジュニア選手のコミュニケーション能力不足が指摘されることがよくあります。それを解決するための試みとして、今回はジュニア選手の側ではなくコーチ側に、選手からの意見を引き出すコミュニケーションスキルについて学んでいただきました。受講されたコーチからは高い評価をいただけたようです。
キャリアアカデミーでは、今後も現場での課題を解決する、手段としてのセミナーを企画していきたいと思います。