北京オリンピックの開幕まであと200日となった、2008年1月21日。東京都北区西が丘にある、国立スポーツ科学センター(JISS)の隣に、ナショナルトレーニングセンター(NTC)が正式にオープンした。そのセンター内にJOCスポーツアカデミー3事業も創設された。
■NTC正式オープンの記者会見
JOCのゴールドプランに掲げた「2016年に向けた目標達成」のため、日本スポーツ界の中核拠点となる施設「ナショナルトレーニングセンター(最新技術を取り入れた複数競技の専用練習場)」が設立された。正式オープン後は、ナショナルトレーニングセンター(NTC)を活用した強化合宿が積極的に行われると共に、複数競技が同じ場所で活動することで、競技を超えた「チームJAPAN」としての連携や共通のプログラムの実施などが期待されている。オープン当日の午後は、NTCについての記者会見が行われ、多くの報道陣が会見場を訪れた。
出席者は、文部科学省・田中敏大臣官房審議官、小見夏生スポーツ・青少年局競技スポーツ課長、日本スポーツ振興センター(NAASH)・小野清子理事長、ナショナルトレーニングセンター・笠原一也施設長、日本オリンピック委員会(JOC)・福田富昭常務理事/選手強化本部長、浜口京子選手(レスリング)、中川善雄選手(ハンドボール)、水鳥寿思選手(体操)。
会見では、ナショナルトレーニングセンター設立の背景、概要などが説明された。JOCの福田常務理事は「コンパクトにまとまったすばらしい施設。ここでしっかりとトレーニングをして、世界で勝てるチーム・選手を育てたい」と、長年の念願であったNTC完成の喜びを述べた。
3選手のNTCに対しての感想コメントは以下の通り。
・浜口京子選手:レスリングの練習場は、窓を開けると日が入ってくるので、リラックスしつつ練習ができるのがうれしい。この施設をとことん利用して、金メダルを目指してがんばりたい。
・中川善雄選手:ハンドボールは、松ヤニを使って練習をするので会場選びが大変だったが、ここは専用なので思う存分使うことができてありがたい。施設も一流だが、いろんな競技の選手と交流ができるので、意識も磨かれると思う。
・水鳥寿思選手:とにかくスペースが広く、国内用と海外用や男女の器具がそれぞれ常時設置されているので、入れ替えをすることなく練習ができる。あらゆるスポーツのトップ選手が集まる施設なので、自分の意識も高まり、北京に向けて金メダルを目指すという自覚がわいてきた。
選手のコメントの後には質疑応答。その後、NTC内の見学、レストランでの試食などが行われて、会見と見学会は終了した。
JOCの公式サイトに会見の記事:http://www.joc.or.jp/news/newsmain.asp?ID=0000001425
■JOCスポーツアカデミー事業(3事業)の目標
NTCのメーンである屋内トレーニングセンターは、地上3階、地下1階。柔道の1000畳敷きの練習場をはじめ、10競技の専用練習場が設置されている。また、リハビリテーション用プール、ウエイトトレーニング場など、さまざまな競技の共用部分も充実。宿泊施設は、ホテルのような部屋、選手村の宿泊施設をイメージしてつくられた部屋、和室などさまざまなタイプがあり、約250人を収容できる。宿泊棟には、パソコン閲覧のスペース、集中して勉強ができる部屋などの共有スペースもあり、大浴場(勝ち湯)で、ゆったりと疲れを癒すこともできる。
ナショナルトレーニングセンターの詳細については、JOCの公式サイトをご参照。
そのNTC内にJOCスポーツアカデミー事業が創設された。JOCスポーツアカデミー事業とは、JOCエリートアカデミー、JOCナショナルコーチアカデミー、JOCキャリアアカデミーの3事業。そのうち、「JOCキャリアアカデミー」は、昨年まで行われていたセカンドキャリアプロジェクトの活動をさらに発展させていくものとなる。当サイト「アスリートプラス」は、JOCキャリアアカデミーが運営することになり、セカンドキャリアプロジェクトのころからの記事をストックしつつ、新たな活動、記事を加えて、よりバージョンアップしていく予定だ。
新たに創設されたJOCスポーツアカデミー事業の目標は、以下の通り。
◎JOCナショナルコーチアカデミー
有給・専任化で、国際的な競技水準を踏まえた強化ができるプロコーチを雇用、育成する。国際総合競技大会に派遣されるコーチ陣は、12週間にわたって行われる本過程を終了した者を対象とする。
◎JOCエリートアカデミー
オリンピックをはじめとした国際大会で活躍できるトップアスリートを育成する。世界に通じるアスリートとしてのスキル教育を行うと共に、将来にわたり日本を代表し、社会で活躍できる人材育成のための環境を整備する。2008年度は卓球6人、レスリング5人の中学生がNTCに住み込み、近所の中学校に通学しながら専任コーチのもとで練習する予定だ。
◎JOCキャリアアカデミー
日本のトップアスリート、コーチ、スタッフのキャリアトランジションサポートの総本山をめざす。トップアスリートの人的資源の社会還元を促進させる。
JOCキャリアアカデミーの基本戦略、方向性、具体的な業務内容などは、改めて当サイト内で紹介する予定。現在のサイトの左上の「セカンドキャリアプロジェクト」の説明部分を、大幅改稿すべく、現在リニューアル作業中。
なお、JOCキャリアアカデミーでは、ナショナルトレーニングセンターに創設された利点を生かし、NTCを訪れたさまざまな競技の指導者、スタッフに、 JOCキャリアアカデミーの説明を兼ねた、各競技の選手向けキャリアトランジションセミナー(時間応相談・平均1時間?1時間半)の実施をお願いしている。 NTCで合宿を予定している競技団体のみなさん、ぜひご検討のほどよろしくお願いいたします。
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